342. 小確幸(しょうかっこう)について

皆さん、こんにちは。日本語の先生、のりこです。



今日は私が最近知った新しい言葉を紹介します。それは「小確幸(しょうかっこう)」。「小確幸」。「小さい」という漢字と、「確実、確かな」の「確」という漢字と、「幸せ」という漢字、三つからできています。「小確幸」。意味は小さいけれど、確かな幸せのこと。これを短くして「小確幸」。



小さくても確かな幸せを見つけてください。小さい幸せを感じて生きてください。そうすれば人生なんとかなりますよというニュアンスで使われるそうです。ちょっと調べたら、この言葉は、あの有名な作家、村上春樹が作った言葉と書いてありました。彼のある本の中で、彼が使った言葉だそうです。そして、彼はとても人気な作家ですから、その本が世界で読まれ、この「小確幸」という言葉が流行したんだそうです。面白いですね。



私はつい最近まで知りませんでした。でも、いいなと思ったんです。前もね、こういう話をしましたけれども、何か小さな幸せを探してみて、この大変な時代、コロナ禍の時代を乗り切るのはいいかもしれない。



そしてね、最近こんなことがあったんです。私は先日から、私の新しいコース、ライティングチャレンジというコースをやっています。これはですね。10人ぐらいの参加者がいて、私が決めたトピックで、その参加者はエッセイを書くんですね。そして、私がそれをチェックするというものです。



とても面白いコースだと私は自信を持って言えるんですけれども、今これが終われば、今年の秋、10月ぐらいかな、2回目のライティングチャレンジコースをやってみたいと思っているんですね。このチャレンジ、約22のトピックについて、毎週2つのトピックで、エッセイを書かなければいけない、かなり大変なチャレンジなんですけれども、ま、だからチャレンジなんですが、トピック二つ目はですね、「最近嬉しかったことがありますか」というトピックで皆さんに作文を書いてもらったんですね。



で、その中の二人の人の作文を今日は紹介したいと思うんです。許可をもらっています。ポッドキャストで話してもいいという許可をもらっているので、その二つ、特に私がいいなと思った作文を今日紹介したいと思うんです。



一つ目はですね。ドイツから参加してくれている方なんですね。「最近嬉しかったことがありますか」。そのまま作文を読んでみたいと思います。



最近嬉しかったことはあまりなかったと感じてしまったけれども、特に現状では小さなことにも感謝したほうがいいと分かりました。ずっと辛いことだけ考えると、きっと心の健康に良くないはずです。もし自分が変えられないことを心配したり悩んだりしたら、ますます落ち込んでくるに違いありません。私も時々このような悪い癖があるので、嬉しいことに気付けないことがあります。最近の出来事を考え直してみると、様々な嬉しいことを思い出すことができます。先日の日本語のレッスンでは、先生と一緒に美味しい野菜炒めを作って、本当に嬉しかったです。つまり、この先生がレシピを詳しく説明してくれている間、一緒にSkypeで料理を作ったんです。私が言いたいのは、小さなことでも無意味ではないってことを忘れてはいけないということなんです。



はい、これが最初の作文です。私はね、すごく感動したんですね。あのう、皆さんもそうじゃないですか。小さいけれども、ま、ちょっとした嬉しいこと、幸せなこと、気づけませんよね。毎日の生活が忙しくて、なかなか気づけないけれども、この作文を書いてくれた人は、そのことに気づけたんですね。そして、小さな幸せは無意味じゃないと私に教えてくれました。



もう一つの作文を紹介して、紹介します。それはですね、スペイン出身の方なんですけれども、彼女が書いた作文、「最近嬉しかったこと」。それについて読んでみたいと思います。



行きます。



朝4時半でした。目が覚めて起きる時間でした。しかし、普通より何か違いました。普通に目覚まし時計なしで目が覚める私は、その朝まだとても疲れているのを感じて、目も開けられなかったのです。その上、トイレに行って鏡で顔を見て、シワも白髪も増えてきたのに気がついて、「老けたなあ」と思って、少し心配して落ち込んでしまいました。


外は曇りで、頭の中も曇りだと思いましたが、悲観主義でも、私の役をしなければいけないと思いました。幸いに昼までに太陽が出てきて、好きなことわざ「笑う門には福来る」を考えて、疲れていても子供達と一緒に散歩をすることを決めました。


家を出て、で3人でスペイン語で歌を歌って、のんびりと歩いて、いつのまにか調子が良くなりました。そうすると、突然車が脇に止まって、運転手が「質問してもいいですか」と問いかけて、私は「どうぞ」と答えました。


「あのう、あなたは子供達のお母さんですか、お姉さんですか」。「え~」。それを聞いてとてもびっくりして大笑いしました。


運転手にとって、遠くから、のんびりしている私たちを見て、若く見える私がお母さんか、お姉さんか本当に分からなかったそうです。少し大げさだと思いますが、褒めてもらった私は嬉しくて嬉しくて、ありがとうと言いました。子供達も大笑いをして、一日中「お姉ちゃん」と呼んでくれたのです。


やっぱり時には小さい行動はよく役に立ちます。否定的な朝の気持ちを忘れるようにして、できるだけ嬉しくて元気でいるように頑張って生きていきたいと思います。結局良い日になりました。



どうでしょうか。二つ目の作文は以上です。



ちょっと説明します。この生徒さんは、子供がいます。フルタイムで仕事もしている。とても忙しい。でも、ある朝起きた時に、自分の顔を鏡で見て、ショックだったんです。「老けたなあ」。私も毎日そう思います。鏡を見たら、悲しくなる。シワがある、白髪がある、落ち込むんですね。でも、忙しい仕事もある、お母さんの仕事もある。今日もその仕事をやらなきゃ、彼女は頑張ったんです。



そして、子供達と散歩に行って、この面白い出来事があったんですね。ドライバーが車を急に止めて、「あなたは子供達のお母さんですか、お姉さんですか」って聞かれたわけですね。面白いエピソードですよね。お姉さんと言われて、すごく嬉しくなったんですね。面白いエピソードが、楽しいエピソードが、彼女の1日を幸せにしました。いい話じゃないですか。これはまさしく小確幸。小さいけれども、確かな幸せ。



ということで、今日は、皆さん、最近嬉しかったことがありますか。小確幸。小さいけれども、確かな幸せ、見つけてみてくださいという話をしてみました。この作文を紹介してもいいよと言ってくれた、二人の生徒さんに感謝しています。ありがとう。とても素敵なエッセイ、作文だと思います。はい、じゃ、またね。


Special Thanks go toMaria トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!


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