13. 本音と建前

皆さん、Learn Japanese with Noriko シーズン2、今日も話していきます。皆さん、聞いてくれていますか。シーズン2、どうですかね。


まずは、皆さんにお詫びですね。お詫び。あの、2週間前ぐらいのポッドキャストのエピソードで、私は自分のライティングチャレンジのコース、ね、「募集しています」っていうようなことを言ったんですけれども、あの、そのエピソードが流れる日には、もうコースは席がなくなっていました。売り切れ。売り切れになっていたんですね。だから、たくさんの人が、あの、お申し込みが出来なかったということが発生しました。えー、ごめんね。


あの、次のライティングチャレンジは、もう来年になります。来年の1月か2月にしようと思っているので、興味があればね、メールを下さい。そして、準備ができたら、すぐにご連絡したいと思います。


あの、ライティングチャレンジは、人数限定なんですね。大体10人ぐらい。10人ぐらいの少ないグループで、作文を書いて、ね、私がそれを直すということをやってるんだけれども、今回の秋のチャレンジもあっという間に10人が集まりました。


皆さん、やる気がある方が多いですね。特に私のPatreonの皆さんには、こういう情報を最初にお届けしているので、ま、いち早く情報が欲しければ、Patreonになってくださるといいかなと思いますね。


今日は、今日は「本音と建前」について話します。これ、ずっと話そう、話そうと思っていたトピックなんだけれども、なかなかうまく私の意見がまとまらなくて、話せなかったんですね。実は今もうまく話せる自信がありません。


まずね、この本音と建前について話そうと思ったきっかけは私のクラブハウスです。私が夏休みに入る前なので、8月前半の話だったと思うんだけれども、あるクラブハウス、ま、私は金曜日にやってますけれども、その日のクラブハウスで、本音と建前について話したんですね。ある生徒さんが「本音と建前ってどうなんですか。日本人は嘘をつくんですか」みたいなことを話されたんですよ。


まず、本音と建前について説明しなければいけませんね。本音。本音は本心から出た言葉。本当の気持ち、心、真実の気持ちと言えるでしょうね。それとは逆に、建前は、表向きの考え、なんです。つまり、そう聞くと「えっ、建前って嘘?嘘ってこと」って考える人が多いんですよね。そう考えてしまうと、本音と建前を使い分ける習慣、文化がある日本の社会、特にビジネスのシーンでは、「建前って嘘じゃん。嘘をつくのはだめでしょう。本当のことを言った方がいいんじゃない」というディスカッションになっていくんですよね。


でも、嘘って言うと、私は何かちょっと違う気がするんです。この建前について話すのは本当に難しい。なぜなら、別に人を騙そうと思って、悪い気持ちで建前を言っているんじゃないんですよね、日本のこの建前の考え方は。嘘は本当に事実ではないことです。人を騙すために言う。だから、時々は適切じゃない、良くない。そんな嘘もありますよね。


え、でも、ま、例えば、ビジネスのシーンでですね。いろいろ記事を読んでみたんですけれども、なにか、なにかNoと言いたい、断る時に、日本人はやっぱり「No」、「駄目だ」、「できません」、直接言いませんね。多分「かしこまりました。もう一度検討してみます」とか「もう一度考え直してみます」とか、はっきりとNoと言わないんですよね。


その理由は、例えば、クライアントやお客様、その相手の気持ちを害さない、傷つけない、ビジネスのいい関係を壊したくない、そういう考え方があるんです。


だから、だからですね、日本人には、その、空気を読むみたいな、本音と建前を使い分けて上手に人間関係を作っていく、コントロールしていく、そういう価値観があるんですね。これは本当に日本の文化的価値観だと私は思うんです。だから、一概に建前は嘘だと批判できないかなって思うんですよ。だって、これはもう長い歴史の中で、できてきた価値観だから、それを否定、100パーセント否定するのは、ダメかなと私は思うんですね。


どうですか、皆さん。難しいトピックですよね。あの、本音も時には大切です。本当のことを正直に言うっていうのも大切だと思うんだけれども、でも、逆に日本の社会の中には、ま、多分どこの国にもそうです、いろいろな考え方、いろいろな人がいるから、その本音をダイレクトに、直接言うと、本当に傷つけて、傷ついてしまう人だっているんですよね。


はい、ということで、本音と建前。日本人は使い分けていると言われています。


色々な記事を読んでいて、面白い記事がありました。これ、そのままちょっと読んでみますね。このコメントを言ったのは、日本に長く住んでいたネパール人のコメント。ま、いい例があるので、それをそのまま読んでみたいと思います。


「たとえば、飛行機の長距離便で隣の人に話しかけたときに、日本人以外は迷惑であればNOと明確に言いますし、歓迎であれば話がはずみ、目的地に到着する頃には友だちになれます。しかし日本人は、本音では迷惑だと思ってもニコニコ笑っていることがありますよね。また、来日後に勤めた会社では、上司に笑いながら賛同していた同僚が、上司がいなくなったとたんに悪口を言い始めたり、それまで親しげに話をしてくれていた同僚がある日突然、私に不満を爆発させたりしたことにも面食らいました。こうしたコミュニケーションは外国人にとって不可解で、大きな混乱をもたらすのです。それを嫌い、日本企業から外資系企業に転職する外国人も少なからずいます。」


うん、その通りだと思うんです。このネパール人の方が経験したこと、確かにその通りで、ネガティブな経験なんですよね。ただ日本で日本人相手にビジネスをしよう、日本の会社で働こうと思っている方は、この日本独特の価値観を理解しよう、歩み寄ろうという気持ちも大切なんじゃないですかね。私はそう思います。だから、本音と建前、私は100パーセントダメだとは、言いにくいんです。この辺が私は日本人かなと思いますね。やっぱり人生の長い時間、イギリスよりも日本で生活してきましたから、私の中には、本音と建前を使い分ける部分があります。正直に話してみました。


はい、今日はここまでです。


Special Thanks go to Mariaトランスクリプトを作ってくれました。Thank you!

Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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