170.「猫なで声」は気持ち悪い


皆さん、日本語の先生のりこです。今日も先日のエピソードに引き続き、猫が使われた表現について話します。先日は、借りてきた猫のようにおとなしい、とか、猫をかぶっている人みたいなことを話しましたね。今日は、猫なで声、ニャンニャン、です。気持ち悪い。


はい、猫なで声って聞いたことありますか。はい。1つ目の辞書にはこのように書いあります。猫が人に撫でられた時に発するような機嫌を取るための優しく媚びる声。媚びている声。特に、特にイメージとしては女性が男性に何か頼みごとをする時に、猫なで声で頼み込む。そんな例文を作ることができます。


ただね、いろんな辞書、インターネットの記事を見ていると面白い記事があって、この猫なで声は猫の鳴き声なのか、または、猫をあやかしている(正しい:あやしている)、猫を可愛がっている人間の声なのか。どっちの声なんだ問題があるそうです。確かに、確かにね。


で、もう一つの辞書によると、この猫なで声っていうのは、優しげで媚を含んだ声の様子をさす表現。一般的には撫でられている猫の様子に例えた表現とされる。猫を撫でる人に例えているとする見解もある、と書いてあります。難しい。


で、面白い方がですね、面白いというか、データがありまして、ある日本人の人が自分のTwitterでアンケートを取っているんですね。で、この方は、結局大きなアンケートにはならなくて、でも、投票結果は1433の結果が、1433の投票が集まりました。


直感で答えてください、猫なで声はどっち、猫を撫でる時人が出す声か、撫でられた猫が出す声か


これね、本当に二分、見事に二分されていて、この1433票の結果は、猫を撫でる時に人が出す声だよと思っている人は58.6%。いやいや、撫でられた猫が出す声だよと思っている人は41.4%。本当に2つに分かれています。だから、結局どっちでもいいっていうことだと思うんですね。


はい。ただ、猫のような、猫がこう、ニャンニャン、お腹空いたよ、ニャーみたいな可愛い声を出すみたいな感じで、人が猫なで声を出す時ありますよね。私、よく韓国ドラマを見るから、時々韓国ドラマで女の人が彼氏に猫なで声を使ってですね、注意をひこうとしている場面、よく見ます。


で、私は考えました。私は私の旦那さんに猫なで声を使うだろうか。確かに、使っていることがあるかもしれない。何かお願いしたい時ですね。でも、基本的に私はけっこうダイレクトなので、まずは、お願い、お願い、猫なで声じゃなく、じゃないけれども、優しい感じで、やってお願い、お願い。でも、やってくれないとですね、ちょっと声のトーンが変わって、えぇ、やってくれないの!やってよ!それに変わります。ずいぶん、もうこれで、ひどい感じですよね。


そして、更には、やって、やっておいて、そんな命令口調になってしまうのが私のパターン。だから、私は鬼嫁と呼ばれているわけですね。皆さんは自分のパートナーにかわいい猫なで声で何かお願いしたことがありますか。正直、気持ち悪いかもしれない。普段猫なで声を使わない、とね、相手が、なに、なに、何を言っているのこの人は、びっくりすることもあるかもしれませんけど、もう一つ記事を読みました。


猫なで声は基本的にマイナスイメージで嫌いという人が多いという記事でした。その部分を読んでみますね。これはある記事の抜粋です。


「猫なで声は甘ったるい声でゆっくりした口調や舌っ足らずな感じで話すのが特徴。可愛く見られたい思いから、意識的にしろ無意識的にしろ、誰かに媚びている声を意味しています。実際に猫というのは大人になると甘えた鳴き声はしないとされています。子猫が母猫や人間に甘えたい時やかまって欲しい時に「ミャーミャー」と可愛く鳴くのです。大人になっても、可愛らしく見せるため甘えた声で話すのは人間だけ。媚びているというニュアンスが強く、嫌いという人が多く、マイナスイメージです。」


はい、なので、猫なで声をいつも使っていると、本当に気持ち悪い、嫌われるかもしれません。はい。じゃ、もう一度、どんな時に猫なで声が出てしまうのか。その記事にはある場面が書かれています。


一つは、自分だけを見て、という時。相手の気をひきたい、職場や合コンなど、周囲から気に入られたい、そんな時のアピールとして、甘えた声になる。うん、ありそう、ありそうですね。次は、かまって欲しい、甘えたい。恋人、最近恋人が冷たい。こう、じゃれる感じで、可愛い声、甘い声を出します。可愛い自分をアピールする。


そして、お願いごとや頼みごと。パートナーや家族、職場の人などに何かお願いしたい時に無意識で、もしかしたら猫なで声を使っているかもしれません。これは性別関係ないですよ。男性でも、ちょっと甘えたトーンで話すことは猫なで声と言えるかもしれません。


もう一つ記事には、後ろめたい気持ちがある時、その心理状態を隠すために、相手の機嫌を取るために、猫なで声を使う、とも書いてありました。いろいろな場面で猫なで声を使っている人がいるかもしれません。


私も、もしかしたら、知らないうちに無意識に可愛い声で甘えた感じで相手に話しているかもしれませんね。ま、でも、気をつけましょう。マイナスイメージにならないように。ということで、今日は短いエピソードでしたが、猫を使った表現、第2段、猫なで声、猫なで声はどっちの声なんですか、ということについて話していきました。結局はどっちでもいいのかもしれません。はい、以上です。またね!


Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

Previous
Previous

171.Video Podcast : 3月の雪、公園にて

Next
Next

169.みなさんからのコメント