60.寿退社ってもう死語

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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211215/k10013389061000.html?utm_int=netnewsup_contents_list-items_001

みなさん、こんにちは、日本語の先生のりこです。今日はですね、NHKの記事を紹介します。記事のタイトルは「寿退社って、定年退職のこと?」「寿退社って、定年退職のこと?」という記事です。


寿退社っていうのはね、これ、昔々の言葉で、最近ほとんど使われません。昔々、かつての時代、女性が仕事を続けたくても続けられなかった。結婚したら、仕事をやめて、会社を退職して、専業主婦になっていた。それが当たり前だった時代があるんですね。これが寿退社。寿という漢字は、「めでたい、お祝い」という意味があります。つまり、結婚、結婚して、仕事をやめる、寿退社。


まあ、昭和の時代の話でしょうか。ね、そういう時代があったんです、ね。自分は仕事を続けたかったかもしれない、でもいろいろな事情で、ね、伝統的な、保守的な古臭い考え方のもと、専業主婦をしなければいけなかった時代があったんですね。はい、でももう一度言います。今の日本は違います。今の若い世代は違うんですね。


さて、この記事が生まれたきっかけは、あるツイートだったそうです。そのツイートを読み上げますけれども、このツイートが大きな反響を集めた。そして、この記事になったんですね。では、まずツイートを読みます。


先日、高3向けの授業で「寿退社っていう言葉が昔よく使われていたんだけど、知っていますか?」と聞いたところ、ある女生徒が「定年まで勤め上げてめでたく退社すること」と回答。そう、もう純粋に寿退社の存在を知らないのだ。


もうちょっと詳しく説明します。高校三年生の授業で、先生が生徒さんたちに聞いたんですね。寿退社って言葉知ってますか。ほとんどの生徒が答えられなかった。そして、ある女性は、女性、まあ、女子生徒はこう答えたんです。「定年まで勤め上げてめでたく退社することですか。」うん。面白いですね。ええ、そして、ディスカッションは進み、ある男子生徒はこう答えました。「え、なんで結婚のタイミングで仕事を辞める必要があるんですか?」


私はね、この記事を読んで、うれしくなったんです。ああ、日本も変わっていってる、いい意味で、ね、どんどんどんどん進んでいってる、若い世代の人たちは、ね、自由に、自分の意思で、自分に合った生き方を選べばいいと思ってるんだなあ。ああ、いいなあ、と思ったんです。つまり、ね、結婚して、専業主婦になると決めるのも、自分で決めたらいい。結婚しても仕事を続ける、キャリアを続ける、そう決めたら、それは自分の意思だ。だからそれを続けたらいい。一人一人が自分に合った生き方を選ぶのが大切なんですよね。みなさんもそう思いませんか。でも、一昔前の日本は違ったっていうことですよね。うーん、はい、記事の中には10代の女性の言葉が出てきます。読みますよ。


結婚して、仕事を辞めることに関しての意見ですね。


「これからは社会じゃなくて家の中で暮らしていく…あんまりいいイメージじゃないです。自分の意思だったらいいかもしれないけど、結婚相手とか周りの人に言われるのは、幸せなことを(他人に)勝手に決められるの?ってすごくイヤな感じがする」


その通りですよね。はい、自分で決めたらいいんです。20歳男性の言葉。


「(寿退社を)してほしいとは思わないです。女性側の意思を尊重したいんでどちらでもいいです。」



はい、そういうのが当然な世の中だと思います。ただね、私の父と母の世代は随分違っていました。ええ、正直に言うと、私の母はいつも仕事をしていました。でも、まあ、それは、私の母はピアノの先生だったからですね。手に自分のスキルがあった、ね。手に職を持っていた。だから、ずっとずっとピアノの先生をしていました。ただね、ちょっと不公平なのは、私の父は全然家のことをすることをしませんでした。子育てはほとんど母、ね。そして、仕事もやる、子育てもする、家事も全部私の母。料理も全部母。私の父が台所に立っているなんて、私は今でも想像ができません。私の父はとても古臭い人間ですね。


ま、それを見て育ったから私はものすごく何もしない男性に腹が立ちます。だから私の旦那さん、私の旦那さんはなんでも結構してくれる。掃除も手伝ってくれる、料理もしてくれる。私のサポートもしてくれる。私が仕事をしているのも、まあ、喜んで、サポートをしてくれます、ね。あの、まあ、世代によって違うということでしょうか。うーん、ね、私は私の旦那さん、ね、なんでも、家事も手伝ってくれる。私の仕事をサポートして理解してくれる旦那さんに、とても感謝しています。


さて、みなさん、みなさんは寿退社という言葉、どう思いますか。面白いでしょう。でも今、ほとんど使われなくなっていると思うんですよ。まあ、実際に私の考え方は、女性も経済的な力を持っていたほうがいい。お金を稼いでいたほうがいい。自由に使えるお金を持っていたほうがいいと思うんです。だから、結婚して、夫婦共働き、とても当然だと思います。


はい、ということで、この記事ね、仕事か結婚か、どちらか一つ選ばなければいけなかった時代とは今はもう違うという内容でした。ぜひぜひ、探して読んでみてください。もう一度記事のタイトルを読みましょう。「寿退社って、定年退職のこと?」、はい、じゃ、今日は以上です。


Special Thanks go to Donna, トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!

Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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