146. 男性ファーストの国、日本

日本語の先生、のりこです! This is the Japanese Podcast. Let's Learn Japanese with Noriko and listen to Japanese every day. Instagram: @norijpteacher Email: norijp.oshaberi@gmail.com I teach Japanese on ITALKI. https://www.italki.com/teacher/1856346/japanese Words: レディーファースト 優先(ゆうせん) マナー ドアを押さえる(おさえる) 男性ファースト 夫婦(ふうふ) 男女(だんじょ) 逆カルチャーショック(ぎゃく) 感覚(かんかく) むかつく おっさん 納得(なっとく) 通す(とおす) 欧米(おうべい) 亭主関白(ていしゅかんぱく) 役職(やくしょく) 偉い(えらい) 世代(せだい) 一昔(ひとむかし) 離婚(りこん) 多々(たた)

皆さん、こんにちは。日本語の先生、のりこです。今日はレディーファーストについて話します。 

 

このレディーファーストっていうのは女性を優先させるマナーや習慣のことですよね。私が住んでいるイギリス、そして北アイルランドでは一般的なマナーや習慣です。 

 

レディーファースト。例えばですね、大きな荷物を持って歩いています。そして、また次の店に入ろうとするけれども、両手に荷物があって、ドアを開けられない。そんな時にですね、前の人、男性だったら、その男性は私のためにドアを押さえてくれて、開けてくれて、「どうぞ」みたいな感じで、私を入らせてくれるわけですね。優先させてくれるんです。そんなこと本当によくあります。私はもう長くここに住んでいるので、このレディーファーストというマナーや習慣にすっかり慣れてしまったんですね。 

 

でも、日本はどうでしょうか。日本は違うんです。私の考えではまだまだ日本は男性ファースト、メンファーストの国なんですね。どう思いますか。例えば、日本語には色々な言葉があるんですけれども、その中で「夫婦」。「夫婦」。これは結婚したカップル、男女を現す夫婦。漢字を見てください。夫、妻。夫、妻という順番で、夫、男性が先に来ます。「男女」という言葉もそうです。男と女という漢字が一緒になっていますけど、「男」という漢字が先に来ます。 

 

つまり、日本語の言葉から分かるように、メンファースト、日本は男性ファーストの考え方がまだまだたくさんあるんですね。 

 

私は毎年日本に帰ることはできないけれども、3年に1回ぐらい日本に帰るようにしています。そして、帰った時に逆カルチャーショックを受けることが多いんですね。 

例えば、エレベーター。エレベーターに乗りました。私と旦那さん、後は小さい子供を連れた若いお母さん。後、私と同じぐらいかちょっと年上の男性がいました。そして、エレベーターが止まってドアが開いた時に、私の感覚だったら、長くイギリスに住んでいる私の感覚だったら、この若いお母さんと子供が先に降りるんだろうなって思ったんです。優先させてあげようと思っていました。けれども、ドアが開いたとたん、飛び出して出かけて行ったのは、この男性でした。多分イギリスではそんなこと絶対起こりません。子供を連れた若いお母さんが先、そして、多分私が次かな。 

 

その時ね、私はちょっとびっくりして、そして、ちょっとムカついたんですね。「なんやねん、このおっさん」みたいな、「なんでお前先に出かけるんや」みたいな感じでちょっとムカつきました。 

 

でも、後で「あ、そっかそっか、ここに日本だ、日本だから、レディファーストじゃないんだね、あ、そっかそっか」そんな感じで納得したんです。でも、ちょっと悲しかった。悲しかったです。 

 

だから、レディファーストに慣れている女性の皆さん、もし日本に行った時にはそんなことはないと思っておいてください。男性がドアを開けて、女性を先に通すなんてことはほとんどありません。

 

長い歴史があって、今のマナーや習慣があるわけですから、欧米と日本の考え方、マナーの違いがあって、当然ですね。はい。だから、しかたがないです。 

でも、私のように長く海外に住んでいると、逆に日本に帰った時にショックを受けることがたくさんあるんですね。これがレディファーストが一つのいい、面白い例だと思います。 

 

最後にもう一つ面白い言葉を紹介して終わりますね。「亭主関白」って聞いたことがありますか。「亭主関白」。亭主っていうのは旦那さん、主人のことです。関白っていうのは昔々の時代に政治の世界で関白っていう役職があったんだね。この関白、偉い人なんです。つまり、「亭主関白」っていうのは家の中で一番偉い人、トップの人、それは旦那さんだよ。男の旦那さんだよっていう考え方なんですね。ま、ちょっと正直に古い考え方です。 

 

最近の若い日本人の男性は「亭主関白」じゃないと思います。だいぶ考え方が変わってきたはずですけれども、私の両親の世代ですね、「亭主関白」っていう考え方は一般的でした。ですから、前も少し話したと思うけれども、女性は結婚したら、仕事をやめて、家に入る、子育てをするみたいな考え方が一般的だったんですね。それはでも前の話です。一昔、前の話。 

 

でも、この「亭主関白」っていう言葉があるように、男性ファーストっていう考え方の人もやっぱりまだまだいるんじゃないかな。 

 

でも、正直、ね、この「亭主関白」っていう考え方はもう古いし、そういう人と結婚したら、多分離婚につながるんじゃないでしょうか。そういうケースが多々あるみたいですね。 

 

はい。それでは、今日はレディファースト、男性ファースト、そして、亭主関白について話してみました。また明日。 

 

レディーファースト Ladies first 

優先(ゆうせん)priority 

マナー manners 

ドアを押さえる(おさえる)hold open the door 

男性ファースト Men first 

夫婦(ふうふ)married couple 

男女(だんじょ)men & women 

逆カルチャーショック(ぎゃく)reverse culture shock

感覚(かんかく)feeling, sensation

むかつく to feel offended, irritated 

おっさん middle-aged man 

納得(なっとく)agree, consent to

通す(とおす)to let pass, allow through

欧米(おうべい)Europe & America (the West) 

亭主関白(ていしゅかんぱく)domineering husband 

役職(やくしょく)post, role 

偉い(えらい)remarkable, admirable (person)

世代(せだい)generation 

一昔(ひとむかし)long ago, of a former age 

離婚(りこん)divorce 

多々(たた)very much, very many 

 Special Thanks go to Maria and Donna. トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!


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Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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