360. イタリアの素敵な文化、カフェ・ソスペーゾ(Caffè sospeso)

みなさん、こんにちは、日本語の先生のりこです。今日はね、私の大好きなコーヒーについて話したいと思います。私のライティング・チャレンジを受けてくれているイタリア人の生徒さんが、イタリアの素敵なコーヒーの文化について教えてくれたんですね。それはカフェ・ソスペーゾ、カフェ・ソスペーゾ。みなさん、聞いたことがありますか。このトピックは、「あなたが今住んでいる国、または出身国の面白い文化について紹介してください」というトピックだったんですね。そして、このイタリア人の生徒さんは、カフェ・ソスペーゾについて書いてくれたんです。



私は、みなさん、ご存知のようにコーヒーが大好きなんですね。毎日必ず飲みます。若い時は本当にたくさん飲んでいて、一日に5杯6杯ぐらい飲んでいました。今は2杯ぐらいかな。そして家で飲む時にはドリップ式のコーヒーですね。自分で美味しいコーヒー豆を買って、自分の家で淹れて飲むことが多いですね。時々カフェにも行きます。カフェに行くとエスプレッソを飲んだり、アメリカーノ を飲んだりするんですね。みなさんのおかげです。たくさんの方が私にドネーションをしてくれますので、そのおかげで美味しいコーヒーが飲めています。



さてさて、話を元に戻して、エスプレッソと言えば、やっぱりイタリアじゃないですかということでこの生徒さんの作文をまず読んでみたいと思います。



第二次世界大戦中、ナポリで「カフェ・ソスペーゾ」という習慣が生まれた。最も困難な時期で、自分のエスプレッソを飲んだ後、お金に余裕がある人が2杯分を支払って残りの1杯はあとで来る誰かのためのコーヒーだった。この古代の習慣は昔から現代まで続いている。

ナポリには Gran Caffè Gambrinus という一番有名な bar がある。そこのレジには大きなカフェテイエラがあって2杯分を支払った人がそのカフェテイエラの中にレシートを入れて、お金がない人はそこからレシートを取って無料でカフェが飲める仕組みだ。

Luciano De Crescenzo という最近亡くなった作家は「ナポリ人にとってカフェ・ソスペーゾという習慣は嬉しさや優しさを他人とシェアしたいという気持ちの表れのようだ」と言った。

現代では、カフェに限らず、朝ごはん、ピザ、買い物、本などにもこの習慣が広がり、これらはイタリア人の気前と人情をよく表している。この生活文化が無くならない限り、人間は生き続けると思うね。



というのが作文でした。素敵な文化ですね。私は初めて聞いたんです。昔々戦争時代お金がない人たくさんいました。でもイタリア生活にとって美味しいコーヒーは欠かせないものだったんですね。そこでお金に余裕がある人が二杯分コーヒーを買います。でも一杯しか飲まない。そして残りの一杯を他の人に無料であげたという素敵な話、カフェ・ソスペーゾ。



これは本当に思いやり、優しさが溢れた文化じゃないですか。そしてね、私はNetflixで「Coffee for all」というドキュメンタリー映画を見ました。この中にも少しナポリのこのコーヒーの文化、カフェ・ソスペーゾについて取り上げられています。このドキュメンタリーはナポリとブエノスアイレス、ニューヨーク、この三つの場面、国、場所が出てきて、そこのコーヒーの文化と、それに関わる人たちの人生のドキュメンタリーなんですね。ちょっと悲しいというか、暗い感じの雰囲気のドキュメンタリーなんだけれども、人々がなぜ美味しいコーヒーを飲みに行くのか、カフェという文化が、カフェがどうしてそんなに大切なのか、ということが描かれたドキュメンタリーでした。



このイタリア人の生徒さんから教えてもらったことと、ドキュメンタリーで見たことがなんとなく繋がって、コーヒーっていいよね、お気に入りのカフェがあって、そこに通ってしまう気持ち、そして、そこで知り合った人やウェイターや、お客さんたちと会話を楽しむ文化、素敵だなあと私は思いました。



私はね、まだイタリアに行ったことがないんです。イギリスにもう15年も住んでいて、ヨーロッパの国々、結構旅行をしました。ポルトガル、スペイン、ドイツ、フランス、スウェーデン、デンマーク、ポーランド、いろんな国に旅行に行ったけれども、なぜかまだイタリアだけに行ったことがない、イタリアには行ったことがなくて、行きたい国の一つです。まあ、飛行機でたぶん、北アイルランドから直航便はないけれども、ダブリンから直航便がありますね。たくさんの人が行きます。なぜか本当に今までチャンスがなかったけれども、本当に、本当に必ず行きます。はい、断言します、必ず行く。この生徒さんに会うことができるかしら、と思いながら、この生徒さんと美味しいコーヒー、エスプレッソを飲んで、美味しいイタリアの料理を食べたいものですね。



はい、ということで、今日は素敵な、心が優しくなるイタリアの文化、カフェ・ソスペーゾについて話してみました。みなさん、今日も美味しいコーヒーを飲んでいますか。コーヒーが嫌いな人、飲めない人もいますよね。私は今日もコーヒーを飲んでいます。じゃ、またね。

Special Thanks go to Donna,トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!


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Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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