123.あなたならどうする?「傘が邪魔」

皆さんこんにちは、日本語の先生のりこです。今日は実際に私のプライベートレッスンの生徒さんが困った状況についてシェアしたいと思います。この生徒さんは東京に住んでいる生徒さんですね。私ともう長くレッスンをしています。以前は「みんなの日本語」を一緒に使っていたんですが、今は中級になって、「カルテット」という教科書のもうパート2、2をやっていますね。かなり上達が早い生徒さんです。


はい、この生徒さん、先日東京で花火大会に行ったそうです。日本の夏といえば、夏マルチや花火大会ですよね。この生徒さん、初めて花火大会に行ってみました。そして、花火大会の時に楽しんで、いい雰囲気だったけれども、一つ困ったことがあったそうです。それは突然雨が降ってきたそうなんですね。その雨は全然強い雨ではなくて、どちらかと言えば弱い雨。シトシトな感じかな。


はい、でも沢山の周りにいた日本人の人が傘を開いて、傘を使い始めたそうです。はい、で、花火大会ですから、皆さん想像してください、沢山の人が浴衣を着ていたそうです。浴衣、濡れると困りますよね。皆さん、きれいに着飾って、浴衣を着て、髪の毛もセットして、ね、そんなかわいらしい、素敵な女性が沢山いる花火大会。だから、そういう皆さんは傘をさしました。でも傘をさして、空を見上げた時に、隣のごめんなさい、その生徒さんの隣の人が、大きな傘をさして、その傘が邪魔になって、私の生徒さんは花火があまり見られなかったそうなんです。困りましたね。


こんな状況で、場面で、皆さんだったらどうしますか。これは実は本当に難しいと思ったんですね。口に出して、その隣の人に「ちょっと傘が邪魔になって、花火が見えないんです」って、言えますか。いや、私ちょっと言う自信がないですね。言える自信がない。なんか傘をさす気持ちも分かるもんね。濡れたら嫌だ。ね、だって、デート中で浴衣を着ていて、ね、髪の毛もきれいにセットして、それが台無しになるのも嫌じゃないですが。だから、多分隣の人は傘をさしました。そんな人に「あなたの傘が邪魔」だと言えますか。これは難しいですね。


私だったら言いません。我慢します。その生徒さんも言えなかったそうです。「あなたの傘が邪魔です」、「あなた」とは言いませんね。「すみません、ちょっと傘をもうちょっと横によけてくれませんか。花火が見えないんです」って言いづらいシチュエーションですね。だから、私の生徒さんも我慢したそうです。ただ、ただ、さり気なく手で隣の人の傘をプッシュ、押したそうです。気付いたのか気付かれたのか、ごめんなさい。その隣の人に気付かれたのか、どうか分かりませんけれども、手でさり気なく、押して、スペースを作ったそうです。それでも、やっぱり少しずつ傘が傾いてきて、傘が自分の方に片寄ってくると、傾いてくると、あまり空が見えずに花火が見えなかった。残念な状況ですね。


こういう時って、ありますよね、日常の中で。どこまで我慢するか、どこの段階で言うか難しい。でね、これもう一つのポイントがあるんです。なぜなら、この花火大会はちょっと変わっていて、お金を出して、チケットを買っているんですね。そして、野球場のスタジアムに、スタジアムの中で席を買って座って花火大会を見ているんです。お金がかかっているんですよ。お金がかかっていなくて、普通に座ったり、立ったりして見る花火大会はもちろん混雑してよく見えないってことありますよね。でも、ただですから我慢できます。でもこの生徒さんの場合は入場料を払っているんです。払っているからこそ、花火を見たい。だから隣の人の傘が邪魔。うわー。


そして生徒さんは、もう一つシチュエーションがありました。その傘の先、尖っているところがありますよね。その先が自分の頭とか目に当たりそうになって、危なかった。これは二つ目のシチュエーションですね。私はその時だったら、ちょっと言ってみてもいいかなと思ったんです。なぜなら、危ない。危険を伴うことですから、自分の身に危険を感じるなら、「ちょっと傘が当たりそうになって危ないんですけど」って言って、はっきり伝えた方がいいかも知れない、けど言いづらいよね。本当に言いづらい。皆さんだったら、どうしますか。これは、あの日本人の私、ネイティブでも上手く言える自信がないですね。難しい状況です。こんなことありますよね。


もう一つ、あなたならどうしますか。これは私、おまけのポッドキャストExtraでも話した内容なんですけど。あの、状況を説明します。ちょっと違う状況にするんですけど。皆さんは会社勤めをしていて、お昼ご飯、同僚さんと食べています。皆さん各自でお弁当とか食べたいものを持ってきて食べている。一人の同僚が沢山自分で料理を作って、持ってきて、皆さんに分けてあげようとします。


「これ、自分で作ったんだけど食べて」ね。で、沢山もう貰って、自分は貰って食べてお腹がいっぱいになりました、お腹がいっぱいになった。でもその同僚さんはもっと勧めるんですあなたに。「もっとあるからおかわりしてよ、食べて、これも食べて」、そんな時皆さんだったらどうしますか。どうしますか。


シチュエーションは、もう皆さん一回食べました、貰って食べて、お腹がいっぱいなんです。もう食べられない状況で、さらに勧められた時にどうしますか。断りたいけど、断れますか。じゃ。1.断れないから、お腹がいっぱいだけど貰ってもっと食べてみる。2番「もうお腹がいっぱいだから食べられない」と言って上手に断る。どっちですか。


私はもうお腹がいっぱいだから正直に言いますね。「ああ、もうお腹がいっぱいだからこれ以上食べられない、でも美味しかったありがとう」ね。多分そんな人が多いですよね。正直に言いますよね。でもね、その同僚さんは、そこで終わらなかったんです。あなたにもっと勧めたんです。「いやいや、このぐらいだったら、大丈夫でしょう。もうちょっと食べてよ、もうちょっと、もうちょっと」しつこく言ってきたらどうしますか。これもあるあるじゃないですか。こんな人、多分いるんですよね。ちょっと空気が読めない人で、ね、相手が「もういいよ」言っているのにしつこく勧めてくる人。


残念ながらそんな人、いますよね。そういう時に皆さんだったら、どうしますか。私だったらね、しつこい人苦手だから多分ちょっと逆ギレしてそうですね。「私も要らないって言ったよね」とは言えません、そんなきつい言い方しませんけど、やっぱり何度も何度も「いや、もう食べられないんです。お腹いっぱい」って言うと思います。


ただ、人間関係って難しいですから、なかなかはっきり言えない時がありますよね。あなたならどうする。リアルなシチュエーションということで、「傘が邪魔になった」というケースと「お腹がいっぱいだけど、どうぞ、と勧められてしつこく、しつこく勧められた時」のシチュエーション。2つについて皆さんの意見を聞かせてください。はい、今日はここまでです。

Special Thanks go to Christina トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!

Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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