167.借りてきた猫のようにおとなしく見えても、実は猫をかぶっているだけかも

皆さんこんにちは、日本語の先生のりこです。



今、2月です。皆さんがこれを聞くのは3月終わりかな。もしかしたらもう4月になってる頃かもしれないんですが、録音しているのは2023年の2月です。本題に入る前に、最近ね、とても面白いメールをいただきました。この方はですね、最近、最近じゃないです。ずいぶん前から私のポッドキャストを聞き始めたんだけど、律儀な方でちゃんと私のシーズン1のエピソード1から順番に聞き始めた。



でね、皆さんシーズン1を聞いて、聞いたことがある人がどれだけいるか分かりませんけど、シーズン1はですね、ほぼ3年前で、しかもコロナの時代なのでコロナの話をしていたり、あと最初の頃は本当に簡単な内容で、たぶんビギナーの人でもわかりやすい内容だったと思うんですね。この3年間少しずつ少しずつやり方も内容も変わってきたと思うんです。全部聞いてくれている人は私のポッドキャストの旅がどのように進化していったか、すごく分かるポッドキャストのシリーズになっていると思うんですね。シーズン1から聞くと。



で、この生徒さんもメールをくれて、「タイムスリップしたようです。のりこさんがそのコロナ時の話をしている、まるでその時を思い出すかのように、タイムスリップしているかのように聞いています。そして早く今ののりこさんにキャッチアップしたいです。」、というような内容のメールをいただきました。本当にうれしかったです。本当にその通りなんですね。



私は誕生日の時に「誕生日だったよ」っていう話もしたし、「結婚記念日だったよ」っていう話もしたと思います。そういうね、私の歴史が分かる。私のヒストリーが分かる、はい、ポッドキャストになっています。ぜひね、昔のポッドキャストも聞いてみてほしいなと思うんです。はい、シーズン1は私のウェブサイトで全てトランスクリプションが無料で読めます。



今日の本題は猫猫にゃんにゃん、猫ちゃんについてです。私は猫派、猫が大好き。本当に猫がかわいくて仕方がない。でも猫を飼っていません。日本人はもちろん犬好きの人も多いですよ。でも猫好きの人もたくさんいますね。皆さんよく知っていると思います。にゃー、にゃー、にゃんにゃん、かわいい。かわいいです。私は時々Youtubeのね、猫のチャンネルを見て癒される。そのぐらい猫が好き。



皆さんも猫好きの人が多いと思うんですが、それを表すかのように日本にはですね、猫にまつわる、猫を使った表現やことわざがたくさんあるんですよね。皆さんもなにか聞いたことがあるの……あるはずです。でね、先日私のコミュニティーJapanese Togetherのメンバーさんが最近猫が使われた表現、ことわざを勉強したっていう記事を書いてくれて、今日はそのことについて話していきたいと思います。



あるウェブサイトによると、この猫にまつわる表現とかことわざは日本語には百個以上あるらしい。私はそこまで知りません。そんなにもたくさんあるということはやっぱり私たちの日本人の生活の中に猫がいる。猫がいる生活を古くから送ってきているということなんだと思いますね。そしてにゃんにゃんにゃんにゃん猫が好き。はい、ということでね、今日のタイトルも猫をつけてみたんです。借りてきた猫のようにおとなしく見えても実は猫をかぶっているだけかもしれない。はい、どういうことなんでしょうか。



まずは、借りてきた猫。借りてきた猫、これはね、猫って慣れない場所がとても苦手なんですね。例えば引っ越したとき猫を連れて行くと最初本当にびっくりしてその環境に慣れない。飼い主が突然変わったりすると、その新しい飼い主に慣れない。なんてことよく聞きます。慣れない環境がとても苦手なんです。なので、普段と違って様子が違うおとなしい様子。普段と違って何かおとなしくて緊張してる様子のことを借りてきた猫のよう、借りてきた猫っていうんですね。



はい、そして面白いのが「猫をかぶる」。これはですね、先も言ったように猫は一見おとなしそうに見えます。静かな生き物に見えます。いつも寝ている感じ。私の実家で飼っている猫、サクラちゃんは前の猫だ、ソラちゃん。ソラちゃんは本当にいつも寝ていて、怒ったりあんまりしないように見えるんだけれども、実は本性を隠しているかもしれない。そういう意味なんです。なので、「猫をかぶる」っていうのは特定の人の前で本性を隠して、おとなしく見せていることを意味しています。



はい、たとえばさ、皆さん彼氏ができました。初めてのデートでどれだけ自分の本性を見せますか。私は昔、過去の経験で初デートの時に完璧に完全に猫をかぶっていたと思います。私は結構、結構激しい性格で自分の意見もズバズバ言うんだけど、最初のデートでそんなことしません。ちょっとおとなしい、おとなしい女性を演出しますね。本性を隠しているわけです。



そして、例えば今私は結婚していますが、私の旦那さんは結婚してからののりこ、全然違うと言いました。ま、これ半分冗談よ。長くね、恋人同士の期間があったから、少しずつ少しずつ猫をかぶるのを止めて牙を出して爪を出して本性を出してきましたけれども、最初の頃は猫をかぶっていたんですよ。はい、なので「猫をかぶる」という表現もあります。



次の表現、「猫にまたたび」。「猫にまたたび」。またたびっていうのはね、植物の種類で、猫ってこのまたたびが大好きなんですね。多分匂いが好きなんだと思うんだけど、特別

な匂いが出ていて、このまたたびのものを噛んだり匂ったりすると猫はお酒に酔っぱらったような感じになる。興奮させるものが、成分が入ってるんですね、このまたたびには。なので「猫にまたたび」というとですね、非常に好きなものという意味になります。はい、だから確かに猫ちゃんはまたたびに目がないんです。非常に好きなんです。



はい、皆さん「猫にまたたび」みたいなものがあるんでしょうか。例えば、また私の旦那さんの例にしますけど、私の旦那さんはお酒が好きです。毎日飲むわけじゃないけど、本当にお酒を楽しむ人です。もし彼が怒るようなことがあったらですね。機嫌を損ねて私はなんかまずいことをして、機嫌を損ねてしまってる私の旦那さんに何か機嫌がよくなるようにしなきゃと思ったら、「猫にまたたび」というように私は旦那さんにウィスキーを買ってあげます。はい、すると彼はきっとすぐに機嫌が良くなると思います。そのくらい彼はお酒が好きです。



はい、次は「猫ばば」。「猫ばば」、これね、「ババ」と聞いてトランプのババだと思う人が多分いるんだけど、違うんです。猫のうんこのことです。ごめんなさいね、皆さん。お食事中だったら。お食事中の皆さんごめんなさい。「猫のばば」、「ババ」とは猫の糞、うんち、うんこのことです。猫って面白い習性があって、うんこをするとそれを隠すためにですね、砂や土を足でかけます。皆さんも見たことあるでしょう、その様子。その様子から来ている言葉で、猫が自分の糞を砂や土で隠すことから何か悪いことをして隠すことを意味するようになりました。面白いですね。



そしてもう一つ使い方の意味があって拾い物、何か拾ったものなどをこっそり自分のものにしてしまうことも「猫ばばする」と言います。じゃあ例えばね、私もこの二つ目の例でよく使うっていうか、聞いたことがあるんだけど。じゃあ、どうしましょうか。あの、じゃあ、私は学生にしましょう。学生で、教室ね、朝早く行きました。するとクラスルームのある机の上にかわいいペンが置いてあったんです。えっ、これ誰のペンだろう。私はあまりにもかわいいペンを取って、私の筆箱の中にしまって、こっそりしまって、自分のものにしちゃおう。これが「猫ばば」なんですね。はい、そういう意味もあります。「猫ばば」、「猫ばばする」。



はい、他にもたくさんたくさん猫を使った表現があります。皆さんで調べてみてください。はい、それほど私たち日本人は猫ちゃんが大好き。私も大好き!今日は猫を使った表現を少しだけ取り上げてみました。借りてきた猫のようにおとなしく見えても実は猫をかぶっているだけかもしれません。そこのあなた、気を付けてください。本性は激しいかもしれません。



はい、それでは今日はここまでです。

Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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