99.距離にも負けず

皆さん!こんにちは。今これを話しているのはね、五月中旬なんです。先日、日本では母の日でした。日本では毎年五月の第二日曜日が母の日ですね。みなさんの国ではどうですか?たくさんの国が同じ日、母の日だったと思います。私は、その日朝スカイプで母と話をしました。そして、アマゾンジャパンで買ったプレゼントをね、送りました。はい、いい母の日、直接会えないけれどもいい母の日だったと思います。

 

これから、私が読む詩はですね、私のコミュニティー「Japanese Together」のなかで、母の日の日曜日にシェアされたものなんですね。これをシェアしてくれたのは、中国出身だけど、長い間アメリカに住んでいる生徒さんです。今はニューヨークで仕事をしています。だから、私と同じように両親と遠く離れた所で暮らしているんですね。で、この詩は、その両親のために書いた、感謝の気持ちを込めた詩なんです。で、本当に感動的だったので、メンバーさんにお願いして、ポッドキャストで話してもいいですかとお願いして、許可をもらいました。

 

はい、てね、面白い話があります。この生徒さんとても日本語が上手なんですね。日本語のレッスンで、宮沢賢治の「雨にも負けず」という詩を勉強したそうなんです。これは本当に素晴らしい詩なので、皆さん、知っている人が多いと思いますけど、知らない人は是非読んでみてください。「雨にも負けず」。そして、この「雨にも負けず」を変えて、この生徒さん自身のバージョンの「距離にも負けず」という作文を書いたそうなんです。素晴らしい名作だと思います。感動しました。私はこれを見た時に、読んだ時に、本当に泣きそうになるぐらい感動したんです。

 

それでは、その詩を紹介させていただきます。

 

距離にも負けず

時差にも負けず

遠く離れた地で暮らしていても

流れる時間にも負けぬ

親は太平洋の向こうの故郷に

私は12時間遅れたここに

お互いの健康と幸せを祈っている

毎日関心の言葉を交わし合い

返事を忘れずに

今日はどうだった?

何食べた?

忙しかった?

早く休みなさい!

毎日聞かれても嫌気が差さず

体を大切にして

親に心配かけず

簡単に会えなく

遠距離で生きる中で

楽しさがあれば

伝えて親を喜ばせ

苦しさがあれば

仲間として話し合い

達成感や新たな発見があれば

共有して親の心を動かし

何かに不安があれば

お互いに勇気をもらい

樹静かならんと欲すれば風止まず

子養わんと欲して親待たず

と孔子が教えた

光陰が流れ、親が老いてゆく

それでも怖くならず

自分らしく親孝行する

そういうものに

私はなりたい

 

どうでしょうか?あのね、トランスクリプションが読める方はね、本当にトランスクリプションを読んでみてください。もう素晴らしい、完璧な出来だと思います。もう親への気持ちが溢れている。私は、自分のことと照らし合わせてね、自分の家族のことを考えたんです。距離がありますよ、イギリスと日本。時差もあります。毎日会えません。もちろんコロナの時にも旅行に行けなかった。でも、毎日親のことを考えているんですよね。

そして、この平凡な会話、「今日はどうだった?」「何食べた?」「忙しいんじゃない?」「お金は大丈夫なの?」「経済的に大丈夫?」「体は大丈夫?」「疲れているなら無理しないで。」「早く休みなさい。」これは、いつも私の母が言う言葉ですね、私に。毎日毎日聞かれても、お母さん元気だよ、心配しないでと言っても、お母さんはいつも必ずそう言ってきます。だから、嫌気がさすこともあるかもしれない。え、また同じこと?でもそう言わない。「うんうん、元気だよ、お母さん。」「元気にやってるよ。」「お母さんは元気?」そういういつもの会話ね。そして、楽しいことも辛いことも何か新しいことも共有する。同じです。私も、お互いにスカイプで、報告しあってるんですね。

そして、この最後の部分、もう一回読みます。

樹静かならんと欲すれども風止まず

子養わんと欲して親待たず

 

これはですね、親が生きている間に、親孝行しなさいよ。気がついたらもう親はいないかもしれないから。今親が元気な時に親孝行しなさい、ということなんです。はい。その通り。その通りじゃないですか、皆さん?ね?手遅れにならないうちに、今が大切だから、家族を大切にしましょう。ご両親を大切にしませんか?っていう話。

そして、最後の部分、最後の部分が泣けた。「自分らしく親孝行をする。そういうものに私はなりたい」、名言です、これ。はい、そうなんです。やっぱり、自分が選んだ道ですよ。私はイギリスに住む、旦那さんと一緒に住む、自分で決めてここに住んでる、後悔してもいけない。だから、毎日毎日一生懸命生きますよ。毎日元気で一生懸命生活していることが親孝行になるかもしれない。自分らしく生きて、自分らしく親孝行をする。そして、チャンスがあって出来たら、もちろん会いに帰りたいです。はい。私も同じ思いですね。

皆さん、どうですか?この「距離にも負けず」という私の生徒さんが書いた詩ですね。もう一度有名な宮沢賢治の「雨にも負けず」をちょっと変えたこの生徒さんのバージョン「距離にも負けず」、この母の日にシェアされた詩。母の日だけじゃなくて、お母さん、お父さん、家族、両親に気持ちを伝えたい時の詩。はい、感動的な詩でした。

ということで、今これを話してるのは五月ですけど、皆さんがこれを聞くのはね、六月後半です。私は、言いたいと思います。「お母さん、お父さん、いつもありがとうございます。のりこはベルファストで元気にしております。手術をしたけど手術も無事に終わって、体も回復して、今日も元気に日本語を教えています。たくさんの生徒さんがいて、経済的に問題もない。だから心配しないでください。私は今年日本に帰りたいと思います。それまで元気でいてください。お父さん、お母さん、今日もありがとう」と言いながら、なんか泣きそうになりますね。

はい、今日は、素晴らしい詩を紹介させていただきました。以上です。

Special Thanks go to Paul, トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!

Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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