Season 3-133 心が疲れているときに ーミュージアム処方せん(Museum Prescriptions)とは
皆さんこんにちは。日本語のポッドキャスト、Japanese with Noriko、日本語の先生、そしてNeurolanguage Coach®ののりこが、日本語で日本語学習者さんのためにお話ししているポッドキャストです。
今日はシーズン3のエピソード133かな。 心が疲れている時に、美術館に行ってみませんか? アートに触れてみませんか?というミュージアム処方箋というテーマでお話ししていきたいと思います。
これはですね、私のコミュニティ、Japanese Togetherのメンバーさんが教えてくれたアイデアです。 彼女は東京に住んでいて、いろいろな美術館、博物館、公園、いろんなところにお出かけしてるんですね。 数ヶ月前に朝日新聞である記事を読んだそうです。 この記事の中にミュージアム処方箋というアイデアが書かれていて、アートセラピーという考え方ですね。 美術館だけじゃなくて、博物館でもいい、植物園でもいい、何か静かな場所、お寺とか、歴史的建造物を訪れるのもいいかもしれません。 いつもと違うところに行き、その空間に浸り、アートを楽しむ、空間を楽しむ、すると疲れている心が自然に癒されるというアイデア。
このメンバーさんは東京で気分が落ち込んだ時に自転車に乗って美術館に行くそうです。 今年、東京ではぐるっとパス2025というキャンペーンが行われていて、東京を中心とする102の美術館、博物館とか植物園、動物園などの入場券や割引券がセットになったお得なチケットがあるそうです。 このメンバーさんはこのチケットをプレゼントしてもらって、このチケットを使っていろいろなところに行っているそうなんですね。 とっても素敵なキャンペーンじゃないですか。このぐるっとパス。 もし東京に住んでいる方がいらっしゃったら、このパスは来年2026年の3月まで使えるということなので、ぐるっとパスで検索して調べてみてください。 私もそんな環境があったら使っていたと思います。
それでは、実際にミュージアム処方箋、どういうことなのか話をしていきますね。 調べてみると、このミュージアム処方箋という考え方は、医療・福祉の分野と芸術文化をつなげて、美術館訪問を心と体の健康のための処方の一つにするという考え方だそうです。 この考え方は日本や台湾だけじゃなくて、世界中、例えばカナダとかイギリス、スイス、ベルギーなどでも色々な取り組みが行われているそうです。
さっき言った東京のぐるっとパス、これは美術館とか博物館お得にそういう場所を巡ることができるパス、チケットだけれども、行けば何か心に感じることが出てくるでしょう。 どうして、芸術鑑賞、アート、何か特別な文化って心や脳にいいんでしょうか。
例えば、私は先日劇場に行って演劇を見ました。 一人芝居の演劇でした。 それはとってもいい経験で、心や頭にいいなと思ったんです。 一つは、お友達と一緒に行ったことですね。 お友達が誘ってくれて、その奥様とお友達、あと私と私の夫4人で行って、たくさん会話ができました。 誰かと一緒に行くこともすごくいい経験になります。 そして芝居を見て、その間その世界に没入できました。 このパフォーマンスをしている人は何が言いたいんだろうか。 この人は何を私たちに伝えようとしているのかを考えて、一緒にそのテーマについて考えることができました。 心や頭が動いたんですね。
あとは、最近Liverpoolにある美術館にも行ってきました。 イギリスの美術館のいいところは、結構無料で入れます。 なので無料で入って、アートを楽しんだんですが、一つの部屋で大きな絵をぼーっと眺めていました。 特にこの絵はどうやって描かれたんだろうとか、この画家はどのような気持ちで描いたんだろう、そんな深いことは全然考えていません。 でもとにかくその世界に没入したんです。 ぼーっと眺める、じーっと見るだけでも他のことを忘れて、今この瞬間、その作品に意識を集中させます。 そうすることで日常の煩わしさ、何かもやもやしていたことから切り離されて、心が静まったような気がしたんですね。
あともう一つ最近面白いイベントに行きました。 それは私たち夫婦が大好きなパブの2階で行われた、これもちょっと演劇みたいなんだけど、観客と交流しながら行われる演劇。 私たちはビールを飲みながらテーブルに座って、そしてテーブルが周りにあって真ん中で4人のパフォーマーが劇をします。 5人、1人は警察の役、あとの4人はいろいろな役なんだけど、いずれも殺人を犯したかもしれないという容疑者の設定でした。 私たちは警察と一緒になって、容疑者にいろいろな質問をしていきます。 どうして殺人が行われたのか、誰が犯人なのか、動機は何なのかを考えながら、参加型演劇というのか、そういう面白いイベントに参加しました。
これが面白かったのは交流です。 私たちも演劇の一部になって対話をしました。 頭も使った、誰が犯人なのか。 私と旦那さんは犯人を当てることができなかったけれども、おいしいビールを飲みながら演劇も楽しんで対話もできて、ローカルな人とも会話ができてすっごく楽しかったです。 心がワクワクしました。 こういう経験がさっき言ったミュージアム処方箋につながると思います。
だから美術館だけじゃなくてもいいんだね。 博物館、動物園、植物園、お寺、何か大きな公園でもいい。 そういうところに疲れているときこそ行ってみる。 何か新しい発見や気づきがあるかもしれません。
皆さんは最近疲れてないですか? 今これを録音しているのは2025年の10月中旬です。 今年も残り約2ヶ月ちょっと。 つまり年末に近づけば近づくほど1年の疲れが出てくる時期なんです。 私も最近ちょっと疲れ気味だなと思いますね。 それは1年間頑張ってきてちょっと疲れがたまっている時期なんですね。 こういう時期こそセルフケア。
皆さんに質問してみます。 皆さんが心を癒すために行く場所ってありますか? 美術館に行くとすればどういうテーマ、展示が見たいですか? 絵ですか?彫刻?写真?現代アート? ぐるっとパスみたいなキャンペーンがあれば、皆さんはもっと美術館に足を運ぶでしょうか? ちょっと考えてみてください。
私は今月あと2つイベントがあります。楽しみにしていますね。 来週はロンドンに行く予定なので、ロンドンで美術館に行ってみようと思っています。 ロンドンもほとんどの美術館は無料なんです。素晴らしいと思います。 そして今月の終わりにはスタンドアップコメディのショーにも行きます。 たくさん笑ってストレス解消できると思います。 なので心の処方箋。何か違う場所で新しい経験。 芸術やアートに触れ合う。これはとっても大切なことじゃないですか。 皆さんの経験を教えてください。 今日はここまで。またね。